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2014年ブラジルW杯 準決勝 アルゼンチンVSオランダ 考察

【概要】

  1.  スタンドプレーのアルゼンティーナVSショートカウンターのネーデルランド!
  2. 音を発することさえ憚れる試合は今大会屈指の冷戦となった。
  3. 試合は勇者ロメロの活躍によりアルゼンティーナがPK戦を制した!!

 

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ロッベン、スナイデル、ファン・ペルシー、デヨング…

メッシ、ラベッシ、イグアイン、マスケラーノ…

スターティングメンバーだけ見るだけで、試合前から死闘の匂いがプンプンするぜ!

 

今大会屈指の矛が激突するんだからもう、楽しみでしょうがないわ!!

しかもアルゼンチンはなんとアグエロ復活というおまけ付き…!!

 

歴代最高(私の中で)の試合の展開をご覧あれ!

 

【詳細】

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シュート数がマジ少ない…

両者、最高のアタッカーがいるのにも関わらずだ。

つまり、パスを回す中で緻密な攻防があったことが伺える。

 

データには現れないけど、雨が降りしきる中でお互いよくもまぁこんなに回したと思う。

 

前半

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お互いバイタルエリアに踏み込めていない!

まるで絶対不可侵領域かのようになぜか仕事ができない。

 

データには現れないのが残念だけど、実はこの試合、お互い慎重な探り合いをしていた。

ブラジルVSドイツの件もあり、異様な緊張感に包まれた試合だったんです。

 

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ボールの奪取についてはアルゼンチンが一枚上手か。

 

お互い慎重なゲーム運びになると、お互いリトリートになることが多い。

一対一の局面においても、セオリーで言うならディレイ&ジョッキーになる。

 

こういう状況を打開していけるアタッカーが優秀な選手と評されるわけだ。

 

後半

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オランダペースで進んでるかのように見える展開。

回数はオランダが多いけどイマイチ決定的な仕事にまで繋がってない。

 

アルゼンチンは回数こそ少ないけど決定的な瞬間を演出している。

回数は少ないけどね…!!

 

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オランダのブロックがやや前掛かりになってきた。

ミドルサード付近で奪って素早く前線へ送って仕上げてしてもらうって感じかな。

 

アルゼンチンはディフェンシングサードでの奪取が今大会の特徴。

そこから上手く時間を使いつつマスケラーノ経由で流れを引き寄せていくのが印象的。

 

延長戦

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相変わらずオランダがいい感じで攻めてます。

この時間にもチャンスを創り出せるってのはかなりスゴイこと。

特にロッベンとか終盤になっても衰えないとかサイボーグかってレベルwww

 

でも、アルゼンチンのがチャンスメイクで言えば勝ってるのが不思議。

少ないチャンスを確実に活かせるチームは強豪に相応しいと思うんだ。

 

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オランダ、アルゼンチンの安定感は異常でしょwww

お互いに「一つのミスが命取り」ってのを最後まで意識する姿勢が素晴らしい。

 

つーか苦しい時間帯の中でメッシが不気味すぎるんだよな…

試合のほとんどの時間を暗殺者のように息を潜めて、時折垣間見せる超反応はアカンだろw

 

熾烈な戦い…息もつかせぬ攻防…素晴らしい試合だね。

 

パスルート

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これはフルタイムで見た時のすべてのパスルートのデータ。

 

オランダはフィールドを大きく広く使い、崩して崩してフィニッシュへ!って特徴が見える。

アルゼンチンはミドルサード付近で回してアタッキングサードはドリブル突破が主体ってのが分かる。

 

カウンターばかりに注目がいくオランダだけどよく見るとスゲー回してるじゃん。

対するアルゼンチンは攻撃陣と守備陣の切り分けはスッゲーはっきりしてるね。

 

お互いに全選手が起点になれる能力を秘めてるのでこの試合は読み合いと駆け引きが素晴らしかった。

 

感想

最強の攻撃陣を封じあった120分間。アルゼンチン、'90年以来の決勝へ。 1 3  [ブラジルW杯通信  - Number Web - ナンバー

最強の攻撃陣を封じあった120分間。アルゼンチン、’90年以来の決勝へ。

戦術は、攻めも守りも「1対1」。アルゼンチンが誇る最強の“矛と盾”。 1 3  [ブラジルW杯通信  - Number Web - ナンバー

戦術は、攻めも守りも「1対1」。 アルゼンチンが誇る最強の“矛と盾”。

ワールドカップ オランダ・アルゼンチン戦 スコアレスの駆け引きをデータで探る  消されたロッベン   遠いメッシ

ワールドカップ オランダ・アルゼンチン戦 スコアレスの駆け引きをデータで探る “消されたロッベン” “遠いメッシ”

前半終了時点でのシュート数は、アルゼンチンが「3」でオランダが「1」。アルゼンチンのメッシとゴンサロ・イグアイン、オランダのロビン・ファンペルシとアリエン・ロッベンにお互いほとんどボールを触れさせないほど両チームのエースに対する警戒心は強く、中盤でリスクを消し合う静かなゲームが続く。“観る側”としてはもの足りなさを感じたが、ピッチに立つ選手たちにとっては、精神的な消耗の激しい緊迫した展開だった。

「物足りなさ」ってやっぱりシュートシーンなんだろうな。

けど、私はメチャメチャ興奮した。

 

前にも言ったけど、選手の心理や駆け引きがプレーを通して分かるとワクワクする。

この試合は私にとって、歴代ワールドカップの中でも3本の指に入る最高の試合だった。

 

例えばメッシが今大会で初めて下り目のポジションでプレーしていた。

なんでだろう…

 

この試合、両者ともに張り詰めた緊張感の中、一瞬の攻防が数多く展開されていた。

どちらかが先手を打っても、もう一方が後の先で必ず潰していく。

なんつーか、豪華攻撃陣がほとんど仕事できない試合だった。

 

メッシは経験上、この手の状況では下がって溜めを作るべきだと考えたのかもしれない。

そしたら案の定、両サイドのアタッカーはコーナフラッグ付近目指して横幅を作り、メッシに角度を付けて渡すようなプレーをし始めた。

スゲーよな、ああいう極限の集中状態の中でお互いの意図を読んでプレーで表現するのってさ!

 ハーフタイム、イエローカードを受けていたブルーノ・マルティンスインディに代えてダリル・ヤンマートを投入すると、ディルク・カイトを左サイドMFに変更し、左サイドのダレイ・ブリントを3バックの一角に下げる。さらに、62分には故障明けのナイジェル・デヨングに代えてヨルディ・クラシーを投入。クラシーにはデヨングが担っていた“メッシ対応”の大役を引き継がせつつ、同時に彼の展開力で中盤の構成力を高めようとした。

 試合はその狙いどおりに動き始め、オランダが主導権を握る時間帯が続いた。アルゼンチンは守備ブロックを作って構える時間が続き、それまでピッチ中央にあったゲームの力点が、徐々にアルゼンチン陣内に押し込まれていく。

 しかし、アルゼンチンの指揮官アレハンドロ・サベージャの対応も早かった。状況を敏感に察知し、挽回を期するカードを切る。

 エンソ・ペレスとゴンサロ・イグアインに代えてピッチに送り込まれたのは、ロドリゴ・パラシオとセルヒオ・アグエロの両アタッカーだ。つけ入る隙を見せない守備隊形を維持しながら、カウンターの枚数を増やす采配でオランダを牽制する。しかし、それも局面打開の特効薬とはならず、試合はスコアレスのまま延長戦に突入した。

ファンハールの決断に流れがオランダに傾いたのはすぐさま分かった。

この流れならオランダは点獲れそうだな~って思った矢先にサベージャ監督がアグエロとパラシオを出したのはビビった!

お互いそれでイーブンになっちまったけど、あの読みと心理戦は素晴らしかった。

シレッセンはこの試合まで、オランダリーグ戦で8回、欧州チャンピオンズリーグで3回、そして今大会で2回、合計で15回、PKを守る機会がありながら、ひとつも止めていない。そのデータを裏付けるように、この試合のPKでも両手に当てながら弾き返せず、成功を許してしまったシーンもあった。当然、ファン・ハール監督はクルルの投入も考えたはずだ。だが、押しているゲーム展開だったため、PKのために最後の交代枠を使うより、「点を取りに行く」ことを選択し、不調だったファン・ペルシーを下げて、フォワードのフンテラールを送り込んだ。そこで点が取れず、PKになってしまったのが誤算だった。

これ。

シレッセンが前回のコスタリカ戦でクルルに代えられた理由がここにあったのは正直びっくりした。

そして、「データはウソをつかない」っていう事実を目の当たりにして鳥肌が立った。

 

確かにそう考えると采配ミスとも言われそうな勢いがある。

けど、あの硬直した試合の中で僅かながらオランダが支配する時間が続きアルゼンチンが攻め込みきれない状態を看破しての投入だと思う。

その事実に気付いた人間ならば、「オランダが硬直状態を打ち破れるのでは?」と判断するのは至極当然だろう。

 

今大会のアルゼンチンには、どうもビラルドイズムが脈打っているようにみえて仕方がない。つまりアルゼンチンの「イタリア化」だ。準々決勝でキーパーソンのディマリアを負傷で失い、手負いのムードも漂いつつある。気づけば攻撃のホットラインも「メッシ-イグアイン」の1本、あるいは「メッシ-アグエロ」という待望の1本が開通するかどうか。どちらにしても、多くは望めそうにない。

 守備組織はコンパクトと無縁。ユニフォームから「間延び上等」みたいな落書きが透けて見えるかのようだ。数的優位も知らぬ顔。戦術は攻めも守りも1対1だ。結局さ、そこで勝てばいいわけよ、という1人ひとりの強い意志が伝わってくる。

 ピッチの至るところに出没し、味方の支援を頼ることなく、1対1の争いで球を強奪していくハビエル・マスチェラーノのたくましさに、アルゼンチン人のサッカー観が凝縮されているような気がする。

「即興主義」ってのがアルゼンチンに良く似合う。

 

守備というのは、字の通り、「守備に備える」って書く。

けど、アルゼンティーナは瞬間瞬間で各個人が「絶対仕留める」って気持ちを持ってプレーしてる。

 

例えるならそれは、まるで攻殻機動隊の公安9課みたい。

「我々の間にチームプレーなどと言う都合のいい言い訳は存在せん。あるとすればスタンドプレーから生じるチームワークだけだ」

↑こういう感じが伝わってきた。

 

もちろん、チームワークが悪いとかそういう話じゃない。

ただ、各選手の即興(アクション)に付随して連携プレー(リアクション)が始まるってこと。

予め組織戦術で「ここではこーする」ってお約束は二の次なんだなぁって感じた。

 

2014年ブラジルワールドカップ決勝戦は、スタンドプレーのアルゼンチンVSチームプレーのドイツ!

いつぞやのサントスVSバルセロナっぽい展開にも似てる。

 

無得点で終わったゲーム、メッシやロッベンという絶対的エースはなぜ抑えられたのか。

アルゼンチンは、ロッベンを抑えるために、カイトというロッベンにボールを供給する選手を徹底的にマークした。前半は完全にその策がハマり、アルゼンチンのペースだった。実際、前半のカイトはプレー位置が低く、前方向のパスも圧倒的に少ない。前半のこの試合のMVPは、カイトを守っていたペレスとロホと言っていいだろう。パスの供給源を絶たれたことでロッベンは前半、受けたパスがわずか3本。出したパスにいたっては1本。いかに「ゲームから追い出されていた」かは、データがハッキリ表している。

オランダはメッシをどう守ったのか。それは、ゴールの近くで触らせないようにマンマークをつけたことが大きいだろう。この試合、メッシがボールを持って、ドリブルでオランダの選手を交わすシーンは何度も観られた。実際、一対一を仕掛けた数は15と最多。しかしペナルティエリア近辺はわずかに3つ。しかもその1つは延長戦後半終了間際のもの。その他はすべてゴールから遠いか、失敗したものだった。

なんと、メッシは120分間、一度も相手のペナルティエリアでボールを触っていない、というデータもまた、メッシがいかに相手ゴールから遠ざけられていたかを示している。

何度も言うけど、私にとってこの試合は今大会のベストゲームだった。

ボールを持った選手がルックアップして、「速攻or遅攻」「間合いの駆け引き」「連動の駆け引き」を図っていたのが印象的。

そして、オフ・ザ・ボールでも「行くor行かない」「チャレンジorディレイ」「スクイーズorジョッキー」の駆け引きが絶えなかった。

 

そう、瞬間の攻防に満ち溢れた試合だった。

そして「一瞬の判断ミスがすべてを変えてしまう」ような空気。

だからこそ異様な緊張感に包まれたフィールドだったのだと思う。

 

アルゼンチンのファンが「7点取ってみろよ!!」ってオランダを煽っていたのも頷ける。

見ているファンもあの張り詰めた緊張感には興奮したんじゃないか?

 

でもあんな冷戦のような試合展開で獲れるわけがないwww

何にしてもアルゼンチンもオランダも見事な集中力だった。

 

決勝も期待している。

つーか期待に応えてくれ!アルゼンティーナ!!

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