攻殻機動隊の傀儡謡(くぐつうた)って読めないよね

Reincarnation

さて音楽の話である。攻殻機動隊を初めて見たときに、その不思議な映画音楽に圧倒された。女性のコーラスであり、確かに日本語らしいのだが、何を言っているか全くつかめなかった。最近になって、その歌に興味を持って調べたところ、それを作曲したのは川井憲次という作曲家であることが分かった。その歌詞が追えないのも当然で、古代の日本語で書かれているのだ。その歌詞を書いてみよう。

吾が舞えば        あ(私)がまえば
麗し女 酔いにけり    くわしめ(美女) よいにけり
吾が舞えば
照る月 響むなり     てるつき とよむなり(共鳴する)
夜這いに 神天下りて   よばい (結婚式)に かみあまくだりて
夜は明け         よはあけ
鵺鳥鳴く         ぬえとり(夜の鳥)なく
吾が舞えば
麗し女 酔いにけり
吾が舞えば
照る月 響むなり
夜這いに 神天下りて
夜は明け
鵺鳥鳴く
遠神恵賜         とおかみえみため(遠くの神が恵みを垂れてくださる)
遠神恵賜
遠神恵賜

歌っているのは、西田社中という女性民謡グループである。真ん中の少し太めのおばさんがリーダーの西田和枝さんである。民謡陣のコーラスを強力な打楽器を伴うオーケストラがバックアップする。打楽器を打っている金髪のおじさんが川井憲次である。この音楽のジャンルは何だろう。民謡でもない、雅楽でもない。日本の古代のにおいを漂わせた西洋音楽とでも言うしかない。これが西洋音楽であることは、民謡歌手がリズムをとるのに苦労していることから分かる。川井憲次の創出した新しいジャンルとでもいえよう。

 

西欧人の評価が高い。とくに「遠神恵賜(とおかみえみため)」の部分では身震いするほど感動するという。コメントをいくつか和訳してみよう。

どれほどすばらしいか、言葉で表現できない。
壮大な芸術を聞いて、いつも幸せの涙を流している。これこそ、人類の魂を永遠にするものだ。
いつも感動する。良くバランスが取れている。名作だ。
息をのむほど美しい。言葉に表せないほどすばらしい。

http://jein.jp/jifs/blog-matsuda/promenade/world-music/875-item14.html

 

2020年に控えた東京オリンピック

欅坂46の不協和音は良いよ、確かに素晴らしい

けど、海外の人が見て日本らしさを感じてくれるかはまた別だと思う

 

らしさというか、日本文化って何だろうって思う

和楽器バンドが出ればそれでOKなのかな?

でも歴史や伝統、誰もが知ってるとなると少し心許ない。

 

そうなると、やっぱ攻殻機動隊が最適だと思う。

Ghost in the shellはジャパニメーションの金字塔として、

未だに千と千尋の神隠しと一緒に名前が挙がるくらいの作品ですから。

 

そして聞けるものなら、戦場のメリークリスマスも聞きたいです。

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