邦楽「私の歌を聴けぇ!」 洋楽「オレの音を聴けぇ!」 アニソン「俺の曲を聴けぇ!」 ←これ

【概要】

  1. 洋楽至上主義な人は邦楽をディスるけどあれは何なのか?
  2. 洋楽と邦楽でどんな違いがあって、どう解釈するべきなのか。
  3. そして台頭する第三の刺客、アニソン!お前は一体…

 

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【参考】

World's On Heroin  実は凄いよアニメソング 「海外(洋楽)アーティストによるアニメソング集」

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DJの遊び 2ch 音楽まとめ  洋楽   洋楽=かっこいい邦楽=ダサいという風潮

洋楽=かっこいい邦楽=ダサいという風潮

ボカロ厨、ロキノン厨、洋楽厨はなぜ叩かれるのか

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【詳細】

洋楽が本物で邦楽は偽物という風潮

81: 名も無き音楽論客:2013/12/29(日) 18:39:21.72 ID:???
「洋楽=かっこいい」「邦楽=ダサい」という風潮

こういうことね

音楽の始祖=ビートルズみたいな感覚が世界中で共有されてる。
英米音楽が商業音楽の創世記を作った事実が、音楽の最先端を常に英米が握っている的なイメージをも生んでる。

多かれ少なかれ日本人は元々西洋文明に憧れの眼差しを持つ機会が多い。

例えば若い世代はFINAL FANTASYみたいなCGキャラデザインに白人コンプレックスを抱く。
老人世代は戦後復興期にかけて西洋の経済発展に羨望の眼差しを向けて驚異的な復興に力を注いできた。

なんというか、西洋文化は素晴らしいみたいな先入観が日本人の意識に自然と刷り込まれてる気がするんだよな。

 

だからといって洋楽と邦楽は同じだよってことが言いたいんじゃあない。
『西洋文化』が素晴らしいって気付けばふと感じる感覚はどこから来るのかが気になってたんだ。

宇多田ヒカルが900万枚売れてるのに対してマイケル・ジャクソンが1億枚売ってる。
こういうのを1つ見て、「邦楽は日本が商業範囲だから」って分かってても規模の違いに圧倒される。
対して聴き比べないでも、感覚的に「所詮日本の音楽だから」ってしっくり来る感覚が不思議でたまらない。

 

これはもしかして数字のマジックなのかな?

確かに洋楽邦楽に関わらず、ヒットチャートの上位曲は自分の好みと別に「みんな知ってる」って一体感がある。
「この曲はみんな知ってるから恥ずかしくない」←これだ。

もちろん、小林克也のベストヒットUSA見てると「英米ヒットチャートは世界で人気=世界の常識」も同じだな。
付和雷同というか、「周囲の評価」を考慮してから自分の好みってイメージがあるんだよなあ。

 

初対面女性「わたしもゲームやってみたいからオススメあったら知りたいなぁ~」

俺「・・・(口が裂けても君が望む永遠とはいえない…!!)」

初対面女性「? なんかやっててハマったゲームとかあったら教えてよ」

俺「あ、うん思い出した、スーパーマリオRPGが最高だったよ!」

↑例えるならこういう感じかな。
洋楽という世界のスタンダードを知ってると安心みたいな(クラシックもね)。
認知されてるヒット曲を知ってると常識はずれじゃないみたいな。

洋楽と邦楽の趣向にはそういう感覚的な対立があるのかもしれないね。

洋楽と邦楽の違い、それは自己顕示欲の違いかもしれない

俺は洋楽ヲタ的な人よりは多くを語ることは出来ないけど、個人的に洋楽は好きでけっこー聴いてる。

今でも聴いてる大好きなアルバムを3枚挙げるとこうなる↓

選ぶの10分掛かった…
David Bowieが一番大好きで、「HEROES」と「LOW」で迷ったけどやっぱAladdin Saneが好きだからそれにした。

 

邦楽で大好きなアルバムを3枚挙げるとこうなる↓

こうやって何かを取捨選択するのは本当に難しいね。
好きなモノにランクを付けるなんておこがましいと思った。

 

このようにけっこう洋楽と邦楽にこだわりなく好きなモノを好きなだけ聴いてきてあることに気付いたんだ。

邦楽は言葉がはっきり分かるから『歌詞』や『心情』など、言葉に意識が向く傾向がある。

歌詞に感動したり心を込めた歌声に惹かれる。
そう、なんだか一生懸命歌う姿が伝わってくる。

例えば中森明菜や中島みゆきは情念とか情感を伝えている気がする。

でも反面、音に職人技が無い気がする。
ギターで言えばこう、スローテンポで響かせるイメージが無い。

他には、和風の音が入るとホームって感じがして惹かれる印象ある。
KinKi Kids『ボクの背中には羽根がある』や『Harmony of December』とか心に染み渡る。

 

一方洋楽は言葉が分からないからか『メロディーライン』や『音の持つ意味』など、音そのものに意識が向く傾向がある。

総じて洋楽は聴かせどころが多い気がする。
音のソロシーンというか、音の持つ可能性を示してくれるというか…

なんだか「これぞ職人業!」って感じがするんだよなあ。

例えばJeff Beckの『Angel(Footsteps)』とDavid Bowieの『Aladdin Sane』って曲は最高だ。

↑初めからクライマックス↓

洋楽もピンキリだけど、やはり凄いものは凄い。
音が心の琴線に触れてくる感覚を覚える。

でもさっき挙げた邦楽の3枚のアルバムは、洋楽のようにそれぞれ音の可能性を教えてくれるアルバムだと思う。

 

そんなことから、言葉志向の邦楽とサウンド志向の洋楽ってイメージがある。
もちろん、すべてがこの型にハマる訳じゃなくて、個人的にそういう感覚があるなあって感じの話。

邦楽「私の歌を聴けぇ!」

洋楽「俺の音を聴けぇ!」

みたいな、自己主張の違いが音楽の違いにも影響があるのかなって思ったりする。

第三領域、アニソン!

ジャパニメーションの輝きから生まれたアニソンたち。

その多くはアニメの世界観を象り、色鮮やかにするような音楽に仕上がっている。
だからこそ、アニメを知るものからすれば曲のメッセージに心が揺さぶられる事が多々ある。

Kanon 「Last regrets」

Kanonの『Last Regrets』は夢を現実にする物語を表現している。
もう始まりから白銀の世界で質量を持った雪が舞う光景が目に浮かぶ。
歌詞には物語の核心が込められてて、内容知ってるとより味わえる曲になってる。

物語とリンクして情景を伝える媒体として機能するってアニソンは今じゃ当たり前の手法。
だからアニソンってのは単体の魅力じゃないから、より曲の意味が伝わるって特徴がある。

ef - a tale of melodies. OP フル 「ebullient future(English)」

ef - a tale of melodies. の『ebullient future』は創造性に溢れた映像と絶妙に会ってる。
efは知名度こそ低いがAKIRAや攻殻機動隊と並ぶジャパニメーションの金字塔と評されている。
その背景は、物語の表現に芸術性とデザイン性を取り入れたのが大きい。

曲は英語と日本語の二種類があり、物語の進行具合によって切り替わる。
そして歌詞は物語に密接に関わっていて、見ると泣ける理由はまさにそれ。
分からない人はFINAL FANTASY10のOPで『ザナルカンド』聴くと涙が出るって言えば分かりやすいかな。

 

洋楽と邦楽にはそれぞれPVがあって、そこで曲のメッセージを表現するのが一般的。
そこに加えて、ドラマやCMのタイアップによるイメージが付加されていく。

でもPVはせいぜい6分なのに対してアニメは大体30分×12話だよ。
そう、だからメッセージの総量がそもそも違うんだ。

そしてアニソンはイメージというか曲の雰囲気がはっきりしてるから受け手も分かりやすい。
内容にリンクしてるから、好きなら聴き込んで言葉の意味に敏感になる。
また、『Last Regrets』のように音で世界観をイメージする曲も多いからより伝わる。

アニソン「俺の曲を聴けぇ!」

だからアニソンはより言葉志向でもあり、よりサウンド志向でもあるんだよなあ。

 

音楽の普遍性に失礼だけど、つまり、アニソンは洋楽と邦楽のハイブリッドっていうイメージ。

で、それってのはメッセージの総量が莫大だからこそ可能なのかなって思ってる。
簡単にいえば、知らない曲でも何回も聴いてると馴染んでくるのと同じだよ。

いくら曲が良くても受け手が分からなければ評価されない。

ビートルズの名盤だって、アルバムが持っていた「コンセプトアルバム」って意味を聴き手が理解したから屈指の評価をされた。
聴き手が分かんなければ名作の1つで終わっていたかもしれない。

 

音楽に限らずすべての評価は人間が下すんだから、メッセージの総量が多いと評価されやすいのは自明だと思う。

avexとかはサウンド志向に傾きすぎてる気がする。

これからもメッセージを意識したPVやアニメとかが増えてくれると凄く嬉しい。

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